諸手取りの魂氣
舟漕ぎ運動(ホー・イェイ)陽でも陰でもない陽:小手返しの手で手首を屈曲して手掌を見る状態で差し出す。受けは相半身同名側の手で手首を取る。
*母指は取りの丹田側(内)を向いており、降氣の形で脇を閉めて小指から順に肩に結ぶ。受けの外に結ぶ。一教〜四教や入り身転換へ。
*手首をすぐ伸展し陽の陽とすると、母指を含め手掌は受けの内側にある。降氣の形で脇を閉めて小指から順に肩に向けると、受けの内側に結ぶ。ここで脇を開いて降氣にすると陰の陰に巡り、受けの外に結ぶため受けは取りに背を向け、取りは一歩踏み込み入り身。
陽でも陰でもない陽で差し出し交差で手を取らす。手首をすぐ伸展し陽の陽とすると、母指を含め手掌は受けの内側にある。降氣の形で脇を閉めて小指から順に肩に向け、受けの手首を包む様に掴み額を寄せながら同側の足を前方回転の軸とすると、陰の陰に巡って手背を額に接し四方投げの持ち方で受けの手を取ることになる。後ろの足を受けの前に一歩踏み込み後方の手を添え入り身転換すると、受けの項に受けの手を肘でたたんで差し出している。丹田に産すんで残心。剣の上段受け流しに近似。
陽でも陰でもない陽で差し出し交差で手を取らす。手首をすぐ伸展し陽の陽とすると、母指を含め手掌は受けの内側にある。対側の手で横面打ちから入り身転換、受けの手は反屈となり、受けの頭部から巡った対側の手は小手返しの掴みで受けの手を取り、一方の手は陽の陽から陰の陰に一気に巡り受けの手から離れて取りの腰の後ろに結ぶ。同側の足は同じ方向に一歩下がり軸足として転換・陰の魄氣とする。受けの手を取った取りの手は丹田の前にある。更に一歩下がって腰から突きに準じて陽の陰で手を伸ばし受けの手背に合わせて再度丹田に結んで残心。
近位側:逆半身陽の陰で諸手を取らせ小指から小手返しの手にすると、母指は受けの内側を向き残りの指を肩に向けて降氣の形にする(脇と肘を閉めていく)。内入り身転換呼吸法の形で取り前腕の近位側を把持している受けの手を四方投げの取り方で把持。
遠位側:交差取り四方投げと同じく取り前腕の遠位側にある受けの手首を降氣の形から陰の陰に巡り、後方の手を陽の陽で合わせて額に結ぶ。そこで、後方の足を後方回転の軸足として半歩進め、入り身転換・置き換え・踏み替えで四方投げ裏が成立。
**交差取りでは前方回転の軸足で180度の入り身転換から四方投げ表。諸手取りでは交差取りの逆半身に相当し、後方回転の軸足で後方入り身転換から四方投げ裏。
小手返しの手で降氣の形から肩に向けながら一歩進んで内入り身転換する。肩の上で母指を降氣ではなく180度回外し前方に向けると二教が成立する。踏み替えて脇と肘を一気に開くと胸を合わせた入り身投げとなるが、二教投げとも言うべき相対基本動作である。
単独基本動作の四方投げの持ち方、禊の舟漕ぎ運動(ホー・イェイ)では諸手取りも想定して気を込めて行うべきである。
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