*ピットフォール:突きを予期し、しかも真中を想定し、入り身転換と置き換えを同時に行いつつ陽の陰で自身の水月辺りへ手を出して、突きの手拳をその直下で素通りさせた一瞬に手首を掴むという離れ業は、突きに対する相対基本動作としてあり得るかどうか?突きが起こり、その手を小手返しに取るべく動作を進めて行く稽古が合氣道の稽古として成り立つかどうか。
【対策】そもそも対峙しての相打ちや後手で、初動の単独基本動作として何をどこまで動作できるか。一眼二足までの動きしかない。あとは胆力が最善の反応を次の動作に結びつけ得ることを基本動作の連ねる日頃の稽古から確信するしか無い。
受けが発した時に入り身・転換で身を守ると同時に、呼吸法で巡る間に魂氣を受けに与える際、受けの手首を取らざるを得ない接触が受けの魂氣(上肢)との間の結びとして生じたとき、好むと好まざるとにかかわらず小手を取り小手返しが成立せざるを得ない。一方、取り自身の結びとして呼吸法が成立すると、つまり受けの手首と結ぶこと無く、自身の丹田に陰の陽で結んだ後止まらず一気に巡って再度吸気で魂氣を受けの真中に進める。本来この呼吸法が単独基本動作である。従って、この間に相対的な要素の絡みが小手返しを成り立たせることもあれば呼吸法であったり、相半身入り身投げであったりもする。このことは突きに対しての稽古を、取りと受けの設定は一定としたままではあるが、一種の乱取りとすることに些かの無理も無いものと言える。
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