道主植芝守央先生、道場長代行植芝充央先生のご指導の下、参加団体 55、参加者 510名
緩急や動静のうねりを伴う動作では、相の継ぎ目に見当をつけて形に合わせることが比較的容易である。一方、一気に示される手足腰の動作は、ぶれない芯と、同期する全身各部の対照を認識することから始めなければ、容易に再現することができない。
つまり、手に集中して動作を形で表現しようとするなら、たちまち目付けと体軸と足腰の基本動作が宙に浮き(魄氣は地に居着く)、軸足を確立しても対側の足腰を移動するにしたがい、たちまち手の結びが解けてしまう(離れるばかりでなく過剰な筋緊張で補おうとしてしまう)と言う具合に、魄氣の陰陽や転換にたいしては、魂氣の結びがなおざりとなり、魂氣の巡りにおいては体軸や魄氣の要素が厳密に動作しきれない。
また、魂氣と魄氣のそれぞれ三要素が一つながりの動作として示される場合、内にある要素を飛ばして形そのものにこだわってしまえば、合氣道の共有は困難である。研鑽とは正にその点を究めるために日頃の感受性を掘り返すことであろう。
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