合氣道は開祖植芝盛平翁(明治16年〜昭和44年)が日本古来の伝統武術を究め、さらに厳しい精神的修行を経て創始した現代武道です。
他の武道に比べて際立った違いは、規則や試合で勝ち負けを評価するのではなく、互いをより良く活かす修練をすることを目的としています。
合気道は力を競って技をかけるものではなく、単に技の形を作ることが目的でもありません。剣/杖術に由来する足腰の動作や目付けから、正しい姿勢を維持して真に健康を増進させることができます。したがって、かけ声だけの和合に止まって不本意な怪我や憤懣がつきまとうということもありません。
また、合気道の本質は呼吸の緩急に伴う動作と姿勢に尽きます。古来、心のたましいは天に昇り魂と呼ばれ、体のたましいは地に降りて魄と呼ばれてきました。天地の間には氣が満たされあらゆるものが氣によって成り立っているという想いがあります。呼吸とともに天から上肢に魂氣を、地から足腰に魄氣を受けて臍下丹田(下腹)に氣結びし、さらに相手とも結んだ後、自然体によって技が産まれるのです。
このような想いに裏打ちされた動作ですから、息んで・力んで固まってしまって苦しむということはなく、だからといって単に想うだけで技が出来上がるわけでもありません。緻密で隙のない術理を、愉しく稽古して達成感が得られ、気分を一新して疲労よりも元気を得ることができます。
このような特徴は広く知られるところとなり、現在国内2400カ所に道場・団体があり、世界130カ国に広がっています。
当教室では毎週水曜日の午後7時から、準備体操や基本動作を含めて1時間半の稽古を行い、年間を通して(公財)合気会審査要項に則り昇級昇段審査を実施しています。
本日はこれら合氣に関する用語とその意味、そして対応する一つ一つの動作を実際に示し、日頃の稽古風景を時間の許す限り紹介いたします。
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