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禊(天地の結び、鳥船・振り魂、気の巡り)
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単独呼吸法坐技:吸気で上段に受けて呼気で上肢を畳んで行くと手首も屈曲して母指先は側頸の高さでそれを指す。この段階を後述する降氣に向かう姿勢と言う意味で降氣の形と呼ぶことにしている。降りるだけでなく額に巡って陽で発したり、反対側の側頸に降りていったり、額から元の側頸に戻ったり、様々な上肢の動作(魂氣の巡り)の基本となり、しかも受けとの間合いを作るという足腰の動作(魄氣の三要素)と密接に関連する。脇を開くと母指先は側頸に着き(結び)、なおも呼気を続けて胸腹部の正中を母指先が降りて二教の手(陰の陰)で丹田に結ぶと降氣である。
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降氣の形で脇を閉じたまま母指先が水平に前方へ向くよう手首を外に回す。回外とよぶ。
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吸気で上肢を母指先から広げて膝の上で開く。呼気で小指から丹田に陰の陽で結び、なおも呼気を続けて陰の陽に屈曲した指は側頸に向かって腹胸部の正中を上って側頸に母指先が着く。昇氣である。丹田の陰の陽の手を一気で一呼気と共に昇氣で側頸に結ぶ動作を一気(の昇氣)と呼ぶ。
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坐技単独入り身運動は、上肢を陰の陰(二教の手)で手首を屈曲、脇を閉めて肘を伸展し臍下丹田に母指球背側が密着する。対側の手は真後ろの腰仙部に着けて脇が締まり、両上肢は共に体幹に密着する。自ずと前の肩は前方に向かい対側は後ろに回る。右左の上肢を入れ替えて肩が前後する運動である。
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振り子運動は体軸を左右に傾けては垂直に戻す。
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“両手で氣の巡り”とは両上肢で魂氣三要素を現す動きを呼吸とともに行って、その働きを最大限に発揮するための基本動作である(以上4月6日の稽古の記録、動画を参照)。
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合氣体操:結局は自身の体の隅々をいたわり、大切に思いやる運動である。武道や競技以前の日常の自己に対する基本的姿勢の現れである。
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相対基本動作坐技:下段に与えて降氣の形から回外して吸気で陽の陰、呼気で小手返しの手(陰の陽)にして手背を地に着ける。地に結ぶとも言う。片手取り呼吸法の一つ。
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相対基本動作坐技交差取り二教:交差取りに降氣の形から吸気で母指先を通して魂氣を発する思いで上肢を外方向に伸展すると、受けの上肢の上側を取りの上肢が手首を取らせたまま伸展し、呼気に移る瞬間に手掌を陰に返して鳥船の陰の陽の魂氣とし、イェイーの動作で指先は取りの丹田に向かう。二教である。肘関節で上肢は伸展し、手首は屈曲して母指は地を指し手掌と他の指は丹田に向かう。
*同名側の手首を取らせて二教の技を施す動作こそ魂氣三要素、陰陽・巡り・結び(単独と相対いずれにおいても)がなければ不可能である。
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片手取り入り身転換:魄氣の陰、陽、転換で陰。魂氣は下段に与えて陰の陽で丹田にそのまま巡って来て結ぶ。その終末は鳥船の陰とは異なり、静止でなく相対動作の途中であって、魂氣が巡り丹田に結んだところで終わり、左右を交代して反復動作する。その際、連続性を維持するために前方の手足を同時に後方へ陰で置き換えて、丹田の魂氣を陽で発して魄氣を陽とすれば、受けは取りの手首を持ったまま前方に放たれ、そこで手を離して向き直ると半身は左右変更される。取りは同じ半身で向きを反対側に変更している。体の変更は陽の魄氣で一区切りするが静止ではなく、元の半身を左右入れ替えて再び魂氣を下段に与えて片手取り入り身転換から体の変更を繰り返す。
*体の変更は入り身転換を反復するための動作である。入り身転換は魂氣の様々な形と魄氣の変化(転換・入り身、入り身・転換、前/後方回転などの連動)が技を生み出す上で、共通する最小単位と言って良い動作である(画像)。
*一つの動作を身につける際、その名称(言葉)と意味(思い)をも緻密に規定した上で身体各部の形を整えなければならない。そのようにして働きを持った様々な動作が同期した総体として単独動作から相対動作の一つを生み出し、さらにそれらの繋がりが技の一つを生み出すことになる。つまり、技や基本動作の一連の形を目で見てなぞって自身の体の各部で形を作ろうとしても、術理に裏打ちされた体得とは無縁であるということだ。稽古に限らずあらゆる行いは、言葉と思いと動作の三位一体に他ならない。
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片手取り呼吸投げ:片手取り降氣の形で入り身転換から肘を開いて同側の膝とともに手背を地に着ける(小手返しの手で地に結ぶ)と受けの手背は取りの手背と地の間にあり、対側の手の前回り受け身によって前方に放たれる。
*諸手取りでは降氣の形から回外する。太刀取りの呼吸投げと同形である。片手取りでは回外するにつれて受けの手が離れる。それに対して対側の手で上から重ねて包み込むから四方投げの持ち方になる。
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