合気道は何をする武道か? 2017/3/12
開祖植芝盛平翁(明治16年〜昭和44年)により創始され、現在世界の国々の約7割、約130ヶ国に組織・団体がある。この海外普及の結果、(公財)合気会の登録団体によって組織された国際合気道連盟(IAF)が1976 年に結成され、国際大会と総会が四年ごとに開催されている。
合気道は力を競って技をかけるものではなく、逆に力を終始抜きっぱなしで技を作ることが目的でもない。合気道の本質は呼吸の緩急に伴う動作と姿勢につきる。
つまり、呼吸とともに天より上肢に魂氣を、地より足腰に魄氣を受けて下丹田(下腹)に氣結びし、胆力を養う。そのうえで、母指から魂氣の発することを思いながら動作することによって相手に氣力を及ぼした後、残心によって技が生まれる。魂氣も魄氣も曖昧であれば氣結びも残心も動作として現れることは無い。
氣を思い、受けては与えることが動作となり、それが術理にかなう技を生むのである。
剣・杖術に由来する足腰の動作も特徴の一つであり、目線の位置(目付け)や姿勢の安定性はそれに依る。
日本古来の相撲や柔術の心をそのまま残し、一方で試合の必然である勝負の執着やそれによる心身の弊害も無くすることで、真に健康を増進させる現代武道である。
したがって旧来の武道に比べて際立った違いは、互いをより良く活かす修練により、真剣な中にも愉しみながら武道を身につけることができる点であろう。
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