天の浮橋に立たされて、足腰を対称性に左右に開き地に静止して魄氣に結ぶ。また呼吸とともに拍手から両手を合わせて下丹田に結び、天地の氣に氣結びする(画像①)。
合気道での千変万化の体捌きはまず軸足を作ることからはじまる。対側の足先は軽く半歩出して非軸足とすることで、いつでもあらゆる方向に置き換えて軸足へと交代させることが出来る。体軸の確立したこの姿勢を陰の魄氣とよぶことにする。
吸気に合わせて後ろの軸足を伸展させて非軸足先を前方に進め、その下腿を垂直にして地を踏むと両足が同時に地を踏んで一瞬静止する。直立した体幹軸を地に延長した線が両足の間で体軸となるため、軸足を欠いた状態である。この姿勢を魄氣の陽とする。
掌に魂氣を包んだ両手を同時に差し出すが、母指先は地を指し、その他の指と手首は弛緩屈曲しており(画像②)、呼気に移行しながら下丹田に向かう。それに伴い、一旦伸展した軸足は再び軽く屈曲して体幹軸を支える軸足となる。対側の足は伸展しながら軸足側に戻り、はじめの陰の魄氣となる(画像③)。
腋が閉じ両手は弛緩屈曲して体幹に密着し、魂氣は下丹田に結び軸足側の手は魄氣と結んで体軸に与る。この繰り返しが鳥船の動作である。
呼吸とともに魂氣と魄氣の氣結びが軸足と非軸足の確立をもたらし、これらの伸展と屈曲が軸足を一時的に失い、体軸の前後移動を体感することとなる。
2021/1/22