「同根一体」の「9. 合気道の動作の前に」を再掲します。
〝禊は合気である 合気は禊から始まる〟
禊は魂氣の三要素(陰陽、巡り、結び)と魄気の陰陽によるところの鳥船が主たる動作であるからだ。
しかし、そこに魄気の三要素(陰陽、転換・入り身、回転)が揃ってこそ、初めて合氣の動作が完成する。言い換えると、開祖によって国之常立神に喩えられ、左右に交代する軸足の確立と体軸の移動こそが合気の動作の本体である。それこそは〝千変万化〟の体捌きに相当するのである。
しかし、体捌きは足腰の動きのみならず魂氣三要素(手の働き)を必須とすることにあらためて気づくべきである。
言うまでもなく、禊には天地の気に気結びする魂氣三要素による手の動作があり、それは天の浮橋に立つ姿で行われる。つまり、左右の足は片寄りがなく、正立という静を現す。したがって体捌きという動作は正立という静止を前提としなければ始まらないのである。
その上で、開祖は教えている。
合気道とは、正勝吾勝勝速日(という言葉と思いと動作の三位一体なの)である、と。
吾勝は軸足、正勝は非軸足、勝速日は軸足への交代と同側の魂氣が丹田に結んで体軸に与る瞬間、と考えることができる(『合気神髄』p70より )。
2021/7/17