2011年
10月
30日
日
*片手を吸気で差し出すとすぐ呼気で丹田に巡る。受けに掴まれている腕を丹田に引き戻すイメージではない(合氣体操の最後に上肢を差し上げて手首より先を伸展しながらも脱力して震わせ一気に上肢全体を脱力する動作に近似)。呼気で上肢を陰の陽として丹田に向かい同側の足腰を陽の魄氣で入り身する。外巡りの入り身運動に比べて受けとの間合いは浅い。その分引き続き転換で確実に丹田に結ぶ。
*取られた手を感じながら陰に巡れず一瞬丹田の遥か前で停止して入り身転換しようとする動作は魂魄の結びができず、容易に四教で取りが抑えられる。
*踏み替えは残心・目付を厳密にしなければ受けの足に接触する。後ろ回転が受けを遠ざける。
*受けの手を返し突き近似で中段から丹田に巡る時、魄氣を転換の状態から送り足で(踏み替えず)その場に残心をとれば、受けは取りの後方に螺旋で落ちる。
*相打ちは直突き入り身転換と横面打ち入り身転換、また後手では横面打ち転換と杖巡り転換も突きに対すると同様に対応。
*小学生の部昇級審査(参級):緊張の中、日頃の稽古で培った基本動作を十分にやり遂げたところに価値がある。最近強調している単独呼吸法の一部を体がすでに覚えている。たまたま今日の稽古で取り上げた魂氣の動作を基本技の中でちゃんと左右示している。自分自身をほめてやるに値することであり、努力の積み重ねがその通りの結果を残せるという自信をもってほしい。ということは、一つ一つまだ確実ではない部分に注目して稽古すればまた一層進歩に繋がるわけで、本日参加の会員にも感銘を与える昇級であった。冒頭今日の稽古の要旨に繋がった。
*正勝吾勝勝速日は「合氣道の特徴」に、守破離は「合氣道の理解方法」に掲載
2011年
10月
26日
水
*入り身転換と転換を区別して裏と表を行う。
*取れば降氣の形で交差取り各種
2011年
10月
19日
水
*前方の足を後ろに置き換えて相半身の後即一歩入り身。置き換えは一歩下がることではない。
*手刀を振りかぶり突きの手首に打ち降ろす間合いでもなく動作でもない。陰の巡りである。
*突き後手杖巡りと後ろ両手取りの結びは前者が額から丹田、後者は降氣の形から額への結びで、それぞれ対極にある。いずれも陽の魂氣では成し得ない。
2011年
10月
16日
日
2011年
10月
12日
水
*後ろ回転・後ろ結びでは受けが一歩入って更に一歩置きかえて向き直り相半身として剣線を保って(取り受け交代)連続。
*単独基本動作を緻密に繋げば、魂氣を七分にして間合いに隙間をつくると巡りが滑らかになり結びを曖昧にせず剣線は曲線となるが連続動作も可能。
*内巡り・昇氣で屈曲した肘が受けの胸骨上端に嵌る程度に密着するべく入り身・転換する。後は単独呼吸法で踏み替えるだけ。肘の当てと前腕の振りで受けの後方の足の支えを断つことには無理がある。当てず突かず押さず、単独で呼吸法を受けに接して行い、隅落としの方向に魂氣が側頸から陽で進む。同様に諸手や片手取り呼吸投げも受けの前方の足を軸足とする前方受け身に追い込むのは無理がある。隅落としの対側に魂氣を地に結び、前受け身をさせる他ない。
*立技下段で交差取りは入り身転換とともに腋を閉じた陽の陽・踏み替えとともに陽の陰に手を返し陰の陰で丹田に結ぶ。以上は今回演武せず、最近は稽古していないが比較してイメージを。稽古は次回に。
2011年
10月
09日
日
*剣線を外す際は受け流しの陰の魄氣であり、対側足先の前に置く程度が良い。陽の魄氣で大きく踏み出すと、遅い、固い、間合いが詰まり過ぎなど剣の魄氣とかけ離れる。
* 受けの突きには相打ちと後手それぞれで横面打ち入り身・転換が成立する。受けに片手取りを引き出すときこれを突き先手とみなす。陰の陽を下段、陽の陰を中段。
* 取りが受けに対して横面打ち入り身・転換を先手で行おうとすれば、受けは額に陰の陰で愛想し、取り受けが逆転する。一旦下段で片手取りの動作を起こさせ剣線を外してから元の手で横面打ち入り身・転換運動を行う。
*取りが陽の陰で中段に受けの片手取りを引き出す時、額に陰の陰で巡り対側の魂氣もそれに続いて陰の陰で一教運動裏(剣線を外す)にて返し突き近似で逆半身入り身・転換とする。今回は指導演武のみ。
* 前回の横面打ちや交差取りに外巡りで外に払って小手返し/入り身投げと近似。
* 置き換え・踏み替えると受けが半回転導かれる。このとき以下の二点に留意する。
① 側頸の陰の陽の手で取りの側頸に結んだ状態が持続すること。導くときに結びが緩めば入り身は不成立。
② 置き換え・踏み替えるときの取りの目付は基本動作通りに足先方向。側頸の結びを意識するあまり受けに目付が移らないこと。
最後の踏み替えで入り身投げの際も受けの視野に取りの姿は入らない。
*払う、とは相対動作であるから呼吸法としての降氣・外巡りという魂氣の動作のみならず、魄氣の陰(剣線を外す)から陽(半歩の入り身)・送り足(残心)の単独基本動作(入り身運動)が同時に行われる。逆半身入り身運動では魄氣の陰(剣線を外す)のまま陽に進まず軸足とし、後方の足を一歩入り身してから送り足。
2011年
10月
05日
水
*片手取り入り身転換の前に片手取り昇氣の入り身運動(呼吸法表の転換を伴わない:陰の陰の入り身運動に対して陰の陽の入り身運動)を稽古してから入り身転換・体の変更に進めると片手の広義の陽から陰へ巡る動作が容易。
2011年
10月
02日
日
道主による講習会は、愛知県から熊本県までの各地道場より570名の道友が参集し、武道館「ひびき」に溢れんばかりの熱気であった。
神氣館からは6名が参加し、普段の稽古には無い新たな交流を道主の下で真剣にまた和やかに体験できたのである。合同演武会の出場は31道場を数え、各地の指導者により披露される合気道の様々な表現は、短い時間内にそれぞれが“炸裂”するような印象を与えた。神氣館は16番めで、7月の連盟設立記念演武にも増してあれこれと基本動作の表現にこだわったつもりが、中盤で思う様には発揮(発氣)できず、多田、山本両人の絶妙の受けに助けられ、冷や汗の内になんとか二教固めで締めくくることができた。
このような交流を主とした合同稽古、演武を目的とした研鑽、各自が互いに指導し指導を受ける通常の稽古など稽古の多面性をもっと追究していくべきことを、そして、完全で少しも落ち度の無い準備にして初めて修成しうる程度の失敗に留まることを、今にしてあらためて学んだ次第である。
道主による総合演武は徒手、坐技、剣、杖、多人数へとまさに大きなうねりを現すような、それでいて終えたあとにも平然とされ、変わらぬ息づかいと表情は正に平常心である。襟や袴の乱れなど無く、自然に腹でいっさいの呼吸を巡らせておられるのだ。
15回の節目となる記念品は道主直筆の『勝速日』と書かれた扇子である。これまでそれぞれの記念研鑽会には『正勝』『吾勝』の扇子を頂いており、このたびのもので合氣道の本質として解釈される三つの語句が道主の筆により一揃いしたわけである。
瞬く間の15年であった。我らの神氣館は丁度この初回の研鑽会の年に設立・登録され、同じ年数を歩んで来た。今後も互いに『基本即真髄』の達成感を共有する稽古として、活きることを取り戻すひとときとなるべく積み重ねて行きたい。