2011年
7月
31日
日
*基本動作の確かさが三度目の審査(参級)でしっかりと定まることを見届けた。相対基本動作やそれぞれの技が瞬時に単独基本動作から呼び起こされ、滞り無く表現される様子は、いよいよ形の記憶に頼らない、全身の必然を姿に示す動作の結実として確認できた。感慨を込めて允可する。この上は呼吸を動作に繋ぎ、目付けが魂氣と魄氣に先駆けて、残心で自由の姿に巡り来ることを体得するべく稽古を続けよう。剣が産みだす徒手の運用を真摯に辿ること。
2011年
7月
27日
水
*呼気で弛緩すると腋が閉じて上肢は丹田に巡ってくる。母指を除く指が昇氣で上を向くことと小手返しの手は同義。手首の屈曲に対して肘関節の脱力伸展が昇氣の形で結ぶ要訣。陰の陽である。肘に力みがあって曲がると上腕と肩にも力みが生じ、その分手首の屈曲が不十分になり指の向きは母指と同様に上を向かず水平に近づく。これでは片手取り昇氣から呼吸法を行う時、肩と鎖骨が挙るばかりで、受けの胸を前腕で押す格好になる。母指を中心に側頚から後ろへ吸気と伴に上肢が陽で伸展して、初めて呼吸法が成立する。
*昇氣の形(小手返しの手)で十分脱力して、腋をしっかり閉めると、肘は自ずと伸展して体側に密着する。陰の陽である。単独基本動作では横面打ち入り身運動に相当。(入り身運動の陰の陰では、肘がわずかに屈曲するのが二教の手の特徴で、肘や肩の力みを伴わない)
*参級の昇級審査には含まれない。
2011年
7月
20日
水
*降氣から回外は腋を閉めたまま。外巡りは腋を開けて二教の手。
*片手取り入り身転換隅落とし(裏)を体の変更で行うと互いの位置が入れ替わるだけで間合いも始めに戻り、とても受けの後ろに入ることができない。体の変更にはもはや入り身も結びも無い。技の基本動作にはなり得ない。片手取り入り身転換の左右連続動作こそ体の変更である。
*隅落としは表も裏も外巡りで入り身運動+相半身後ろ入り身がその本質である。表は対側の直突き・受けの払い・外巡り入り身運動・後ろに相半身で入り身運動。裏は入り身転換・置き換え・外巡り入り身運動・後ろに相半身で入り身運動。
2011年
7月
17日
日
* 片手取り:入り身運動陽の陽で剣線を外し、降氣の形から額に、昇氣からは側頚部に確実に結んでから陽で巡らす。降氣では間合いを詰めて正面当て、昇氣では表は入り身運動と首(目付)を側法に捻って剣線を外し、裏は入り身転換と一気の昇氣。
* 入り身転換では目付を腰・陽の陽の手と同じ正面に向ける。
* 四方投げや小手返しあるいは二教で取る際にその手元を見ると丹田が後退し、受けの手を丹田に結んで把持することができない。一教表で受けの手首を取る際も、そこに目を落とせば、丹田と把持した手と受けの手首それぞれが結ばないで隙間が作られる。目付を水平にすると、胸と腰が垂直になって間を詰め、結びとともに固めが成立する。
2011年
7月
13日
水
*取りの先手で陰の陽から前方に進め、片手を取らす瞬間、陽の陽の入り身運動にて剣線を外し、降氣の形または外巡りを対側上肢の振込突き近似とともに行って更に間合いを詰めると、受けの魂氣は陰から当て身を払わざるを得ない。降氣から額の前方に巡って、払われた手で四方投げの持ち方。あるいは外巡りで額に結んで、払われた手で開いた腋の下を入り身転換。
*片手を取らす瞬間、陰の陽のまま丹田に巡って(内巡り)入り身をすると上肢の上方に隙を作るため、転換と同時に一気に昇氣で側頚に結ぶことで剣線を外す。または、陰の陽のまま丹田に巡って入り身運動とともに目付を後方に向け、一気に昇氣で側頚に結び、転換せず後方の足を送り進めて間合いを詰める。前者は呼吸法裏、後者は表。
*坐技片手取り呼吸法では降氣から、腋を閉じて前腕と上腕を密着し手首を屈曲回外して母指先を前方に向ける。受けの中心に陽の陰で魂氣を進めると氣結びの成立。
*坐技片手取りから外巡りで二教の手にすると、取りの腋は受けの腋と共に大きく開く。肘を落として一気に取り自身の腋を閉め、手首を屈曲したまま回内して陽の陽で開き、受けに横面打ちで入り身。降氣と外巡りでは取りの腋を初めに閉めるか開くか、と回外・回内の違いがある。この違いを知ることに加え、単独呼吸法と相対基本動作片手取り(両手取りも)の共通性を体得して、基本の単純性に気づくことが必要。
*正面打ち入り身投げ裏(相打ち)は取りが横面打ちで入り身転換か、突き入り身転換
2011年
7月
10日
日
*片手取り:陰の陽から伸展して受けが取る瞬間に陽の陽として降氣、表は対側の振込突きで詰めて転換、裏は後ろ回転/外巡り、対側は振込突きで詰めて転換、側頚か額に結ぶか。広義の陽でも陰でもないまま丹田に巡ると入り身転換/表は一気に側頸に巡って上体の入り身運動・軸足を前に移して転換。それぞれ四方投げ/呼吸法をイメージ。
*一気に陽で巡る速さと陰で巡る速さの違いを、時間ではなく緊張伸展/弛緩屈曲の差で体得する。
*大阪府連盟講習:狭義の陰陽の巡りに集中しそこから広義の陰陽、入り身へと展開。開祖直々の手ほどきを阿部師範からご指導いただきました。
2011年
7月
06日
水
*受けの動作:当て身を払うことで力みが抜け、陰陽の巡りを行うことが前提となる。
技の成立と健康の維持は矛盾しない。逆に一回きりの技の成立は実際的ではあるが、合氣道の本意ではない。
*座り方、立ち方、歩き方、目付について。正座、礼について。
2011年
7月
03日
日
*受けの後方に取りが入り身して中心を取る。その軸を確保する上で地における軸の接点に魂氣や目付が集中すると、取りの中心はいつまでも受けのそれに取って代わることは無い。背を丸めて常に軸の外に在るものでしかない。魂氣は取りの丹田に、目付は水平。
*技をイメージして魂氣と魄氣を進める先手や、受けの魂氣に合わせて魂氣は陽で進めても魄氣は入り身転換する相打ちに対して、後手は広義の陰とする魂氣とその場で軸足を作って転換する魄氣の陰を特徴とする。
*道場演武:正面打ち一教表裏、片手取り入り身転換呼吸法、突き後手横面打ち転換/杖巡り各種。半身の種類に関わらず完結するには技を念頭に置かず、相対基本動作から魂氣の結びに徹する。