2012年
8月
29日
水
*ピットフォール:突きを予期し、しかも真中を想定し、入り身転換と置き換えを同時に行いつつ陽の陰で自身の水月辺りへ手を出して、突きの手拳をその直下で素通りさせた一瞬に手首を掴むという離れ業は、突きに対する相対基本動作としてあり得るかどうか?突きが起こり、その手を小手返しに取るべく動作を進めて行く稽古が合氣道の稽古として成り立つかどうか。
【対策】そもそも対峙しての相打ちや後手で、初動の単独基本動作として何をどこまで動作できるか。一眼二足までの動きしかない。あとは胆力が最善の反応を次の動作に結びつけ得ることを基本動作の連ねる日頃の稽古から確信するしか無い。
受けが発した時に入り身・転換で身を守ると同時に、呼吸法で巡る間に魂氣を受けに与える際、受けの手首を取らざるを得ない接触が受けの魂氣(上肢)との間の結びとして生じたとき、好むと好まざるとにかかわらず小手を取り小手返しが成立せざるを得ない。一方、取り自身の結びとして呼吸法が成立すると、つまり受けの手首と結ぶこと無く、自身の丹田に陰の陽で結んだ後止まらず一気に巡って再度吸気で魂氣を受けの真中に進める。本来この呼吸法が単独基本動作である。従って、この間に相対的な要素の絡みが小手返しを成り立たせることもあれば呼吸法であったり、相半身入り身投げであったりもする。このことは突きに対しての稽古を、取りと受けの設定は一定としたままではあるが、一種の乱取りとすることに些かの無理も無いものと言える。
2012年
8月
22日
水
*ピットフォール:陽の陽から降氣・外巡りまで息を止めて陽の陰で上肢が緊張伸展すると受けに取らせたまま身動きできない。対側で直突きしておいても払わせる間固まったまま。
【対策】陽の陽から降氣・外巡りまで一気に呼気で肩の高さへ陰の陰(二教の手は弛緩屈曲)、広義の陰のまま指間を開けば示指の側面が受けの手首の尺側に当たり、把持して入り身運動にて陰の陽で丹田に結ぶと初めて相対的に腕が緊張伸展する。腋が閉まって広義の陰であるが手首より近位は伸展している。受けの手首の屈側を上から把持して丹田に結んでいるから受けの背が見える。
*上肢が広義の陽で緊張伸展すればそれまで。そこから気力(呼吸力)をさらに及ぼす事はできない。気力を与え切るところが広義の陽。吸気の頂点からは呼気あるのみ。一気に巡る。片手取り呼吸法の要訣に同じ。魂氣と魄氣の丹田での結びが受けを貫く。魂氣のみが受けの真中に浸透して地に貫くわけではない。魂氣が受けに接して一気に陽から陰に巡る時魄氣が着いて両方が結ばないと氣結び(合氣)にならない。
*与えて広義の陽とは、上段では一教運動表、その相対動作では正面打ち一教運動表がわかりやすい。
2012年
8月
19日
日
*相対動作の横面打ち入り身運動は丹田の遥か前に受けの側頸に当たって(内側頸三角)結ぶ。手掌と母指は項、他の指は側頸に。イメージは丹田に繋がっている。
*他側の手を陽の陰でその伸側が、側頸に結ぶ手に合わせて受けの背部を取りの丹田に直結するイメージ。残心は陰の陰の入り身運動。
*正面打を丹田に巡り受けにその手を取らせたら降氣の形で額に結ぶと入り身転換・後ろの手は取らせて転換するため丹田に結ぶ。額(陰の陰)と丹田(陰の陽)に分けて結ぶ。
2012年
8月
12日
日
♯取りは自然体から右/左自然体に、受けは逆半身で横面打ち。取りは後手では降氣の形で額に陰の陰・対側の魂氣は腰の後ろに陰の陽から相半身振込突き近似・受けは対側の魂氣を腰の後ろに陰の陽から陽の陰でも陽でもない(手刀)手掌で内に払い、同時に取りは額から陽の陽で魂氣を差し出しつつ相半身で内転換すると受けの手刀の上から陰の陽で丹田に巡ろうとする。払われた対側の魂氣は受けの手刀の手首を下から陰の陽で受けながら丹田の前にて取るが・同側の魄氣を前方回転の軸足としながら止まらず振りかぶると四方投げの持ち方。後方の足先を軸足先方向に一歩置き換え転換の軸足として踏み替えると相半身内入り身転換近似。受けの手首を取った手は正面打ち近似で伸展すると受けの項に結ぶ。これを四方投げの結びとする(入り身投げの結び、後ろ取りの結び、片手取り呼吸法{背当てまたは後方入り身投げ}の結びなどと比較)。ここから取りの丹田に結び残心(右/左自然体に戻る)。受けは取りの丹田を経て体軸に沿って後ろ受け身で滑り落ちる。
†相打ちでは、降氣の形から陽の陽で入り身運動四方投げの持ち方で振りかぶる際、同側の足をその場で内股に踏み換え軸として転換・今や前方となった足先を後ろに置き換え踏み替えて上肢を伸展させると受けの項に結ぶ。以下表と同じ。
*ピットフォール:相半身内入り身転換で受けの手首を取った手を伸展しても受けの項に結ばず、魂氣を受けの丹田の後ろ(腰)にまで及ぼすことができず、受けの体軸の傾斜がおこらない。受けの腕は降氣の形で肩の位置に結び安定しているため、取りは受けの手首を肩先へ外して地に落として結ぼうとする。動作が互いに滞る。受けが対側の手を伸ばすと容易に取りの側頸に達し入り身投げに返すことができる。力で取りが勝ればその一瞬に肘関節が破綻する。
【対策】上記♯以下に記載の通り。前方回転の軸足先方向とそちらに作る入り身転換の軸足の位置が四方投げの結びの一点を産む。魂氣の陽で正面を打ち丹田に巡って送り足で残心、ここで受けが魂氣魄氣とも取りの丹田に結んで真下に落ちる。固めなら丹田で離さず同側の膝と共に降氣で地に結ぶ。目付と体軸を保つ。
2012年
8月
08日
水
*「合氣道の特徴」の「魄氣と受け身 8/8掲載」を参照
*受けと結んでいるうちは取りの中にある。この瞬間が合氣道の特徴である。『天の浮き橋に立つ』参照。
*ピットフォール:以下の二点に尽きる。取りの手を上から握る受けの手に対して二教で取り返す動作がいつまでも曖昧。二教が痛みを与えるだけに止まれば魂氣を滞らせるだけに終わる。
【対策】呼吸法が核心。魂氣は降氣の形から陽の陽。母指は常に陽。他は必ず陰に巡る。丹田に向かって巡る。鳥舟のサー・イェイ。指先が丹田に向かうだけで良い。
*後手とは相半身/逆半身の見極めを欠落するところで始まる。まず外す。結果的に内転換/外転換随時交えることになる。
*胸取り呼吸法では上記基本動作以下、後ろの軸足を置き換えて(半歩入り身)陽の陽の段階もまだ受けは取りの内にある。残心で受けは後ろ受け身。
2012年
8月
05日
日
*諸手を立てに並べて片手で取って取らせた方を回外
*裏は陰の陽のまま対側を陽の陰で一教運動裏。二教は陽の陰に巡って舟漕ぎ運動サー・イェイで丹田に巡る。「フォトギャラリー」小林師範の二教・全身像を参照。
*ピットフォール:中段諸手取りから正面打ち近似で振りかぶりつつ体の変更をしてなおも魄氣の陽で腕を切り降ろす。受けの諸手も上体も伸展するため前受け身の体勢を取り得ない上に、殆ど手が外れる。
【対策】転換で剣線を外し降氣の形で諸手を上下にさせて間合いを詰め、回外で受けの同名側の手(上位)に結びそれを二教の手とさせ、受けの体軸を取りのそれに寄せて肘を伸展・降氣。魄氣の後ろの軸足は踏み替えて膝を着くことで降氣が地に結ぶ。
*膝に手を置いた陰の魄氣は回転の軸足をつくる時同様腰は沈み上体はやや前屈。昇氣で側頸に結んだときの転換では対側の手を陽の陽で指し示し単独動作の入り身転同様魄氣の陰ではあるが目付を陽の陽の手掌に置き上体は直立。「フォトギャラリー」より回転と入り身転換の姿勢の違いは明らか。
*諸手/両手/後ろ取りの基本は坐技両手取り呼吸法。右手を陽なら左手は陰、言い換えると右手は下段・左手は上段。立技両手取り天地投げでは右手は陰の陰で地・左手は陽の陽で天(結局陽の陰から陰の陰に丹田へ巡って結び残心)
2012年
8月
01日
水
*受けの手が取りの丹田に結んだまま置き換えの反復で丹田が剣線から離れる。取りの手が伸展して受けの拳が丹田から離れたなら結びが解ける。そうなると受けの体軸に揺らぎがなく魄氣の結びも成り立たない。
*交差取りに対して陽の陽で手掌を見るには外転換が必須。一つには、剣線上に受けの魂氣があり、母指の方向に陽の魂氣を差し出すには剣線を外すことが必要。更に、降氣から外巡りの要になる丹田を接点に近づけることが必要。片手取り呼吸法表の場合と同じ。
*降氣から外巡りは陰(呼気)。力んでは結べない。しなって絡み付く様に。陽の陰で初めて吸気。
*交差取りの場合、受けの手首の下を降氣の形から陽の陽で受けの手首の上に結ぶと受けは背を見せて前屈になる。漆膠の身は成立せず入り身投げへの手順ではなく、一教運動に展開する。
*投げ技におけるピットフォール
取りは魂氣の陽と魄氣の陽で受けの表面から魂氣を及ぼすが、受けは体軸のわずかな揺れを伴うだけかあるいは後退するだけで倒れるまでには至らない。
例)(胸当て)入り身投げ、四方投げ、呼吸法(背当て入り身投げ)
【解説】魂氣が受けの丹田に伝わり更に取りの丹田に巡ることで魂氣と魄氣がまず取り自身において結ぶことが合氣。送り足で丹田を進め、取り自身の魂氣と魄氣が結ぶこと(残心)で受けの魄氣も取りに結び、正立たりえない。残心以前に倒れる受けは、受け自身の魂氣と魄氣の結びの破綻による。例えば足腰の故障や局所的に突出した外力、激しい苦痛・意識の消失など。
【対策】残心によって受けは取りに結んだ後に地に倒れる。