道主を中心に参加60団体の指導者
平成28年11月23日 (豊中市市立武道館ひびき)約700名の参加者
渡邊 茂 (公財)合気会公認道場 神気館 副指導員(合気道弐段)
合氣道を始めて今年で7年が経過しましたが、今回、弐段の昇段審査を終えて感じたことは、日頃の稽古で教えていただいた注意点が頭から飛んでしまい何一つ満足できなかったというのが正直な気持ちです。
審査に臨み、意識したことは「力を抜く」「手足の動きの一致」「呼気・吸気」「結びと足さばき」「目線」、そして「常に体軸を崩さず中心を意識して動く」等でしたが、結果として中途半端な入り身をしたり、四方投げでは結んだ手が額から離れたり、目線が下がったままだったり、事前に意識した事が全くできてなかったと反省しております。
比較的スムーズにできたのは呼吸法の動きでした。動作時の呼気・吸気ができていたのかどうか覚えておりませんが、手足は自然に動いた気がします。日頃の基本動作が呼吸法では身についているが他の技では型に気をとられ、基本の動きが中途半端なものになってしまったのではないかと思います。どうしても頭で動きを考えてしまい、手足が後からおいかけるといった感じです。
技というのは一部の動きだけで決まるものではなく、身体のすべての動きがうまく連動した時に大きな力を発揮できることを改めて痛感いたしました。
この基本動作の大切さは合氣道だけでなく全ての武術に通じるものとは思いますが、合氣道では、ほんの小さな動きの差で技が決まったり、全く決まらなかったりします。これが難しいところでもあり、またそこに面白さを感じます。
今回の昇段を機にもう一度入門時の初心に立ち返り、基本動作の重要性を感じ取り、このことを後輩の方々にも伝えていきたいと考えております。
体の衰えを感じつつも7年間も合氣道を続けてこられたのは、ひとえに温かくご指導いただいた辻本先生や諸先輩方のお陰と感謝しております。今後は微力ながら合氣道の面白さを若い方にも伝え、ともに成長していきたいと思います。
2016/10/30
大阪府合気道連盟との交流稽古会として理事長木村二郎師範のご指導のもと大阪府連盟傘下の道場からも多数参加した(当道場からは4名)。8月11日は第7回大阪府合気道連盟の講習会にて奈良県合気道連盟理事長の窪田育弘師範による講習が予定されている。
平成29年8月11日(吹田市武道館洗心館)
2017年12月17日(吹田市洗心館)合気会本部道場長植芝充央先生のご指導
大阪府合気道連盟より錬成証をいただきました。左より武居(和)、冨田、武居(睦)
兵庫県立武道館 平成30年2月17〜18日
中央講師 栗林孝典氏 公財合気会 合気道本部道場師範
立木幸俊氏 国際武道大学教授
里舘 潤氏 公財合気会 合気道本部道場指導員
地元講師 山田芳朗氏 兵庫合気会会長(合気道兵庫県連盟理事)
三木卓也氏 姫路市合気会 姫路市合気道教室道場長
呼吸力について
「呼吸力」とは、自分の中に潜在的に働いている自然のリズムにしたがい、相手と接した瞬間に自分が圧倒的に強く、有利な状態になっている力である。
自分の持っている能力を、最大限に、しかも最も効率よく使うところから生まれる力である。したがって、誰にでも、どんな人にでも「呼吸力」を使うことができる。
合気道を始めたころの私は、「呼吸力」とはどのような力なのか殆ど理解ができなかった。
開祖・植芝盛平翁が名づけた「呼吸力」とは、どのような意味があったのだろうか。
「呼吸力」とは、開祖が自らの武道を確立する過程で生み出した造語であり、「合氣」を開祖独自の主観を通して表現したものである。開祖の言葉をまとめた『武産合氣』(高橋英雄編・たま出版)の記述より、
「天と地の氣が組み合わされて万物が生まれる」
「人の息と天地の息は同一である。つまり天の呼吸、地の呼吸を受け止めたのが人なのです」
「大地の呼吸とともに、天の呼吸を受け、その息を悉く自分の息にして息と息とに同化し、魂魄を正しく整えるのが人である」
「この天と地の呼吸の交流を受けて、立派な人となることを目標に合氣は鍛錬してゆく」
すなわち、我々人間の呼吸は、天地のエネルギーの交流と同じであると説いている。それは、単に吸ったり吐いたりの呼吸にとどまらず、開祖の深い人間観や自然観を反映したものでもある。地球の営みにより、自然のバランスを整えて生き物に生きる力を与えてくれるように、人も天地の呼吸のリズムに合わせて、その流れを自分の中に通わせることができたら、無意識に自らの心と体を調和のリズムに整えられる。
呼吸とは、呼気により炭酸ガスやその他気体性老廃物を放出し、吸気により酸素を取り入れる科学的作用である。呼吸運動によって横隔膜を上下させ、腹筋や胸筋などの緊張や弛緩を行う物理的作用である。内蔵は自律神経によって支配されていて、自分の意志の力ではコントロールできないが、呼吸器だけは自分の意志で自由にコントロールできるただひとつの内蔵である。呼吸と自律神経の関係は、呼気により副交感神経が緊張して抑制力が生じ、吸気により交感神経が緊張して活動力の働くことがわかっている。
よく火事場の馬鹿力というが、あれがいい例である。極限状態で、体の機能が無意識に100パーセント活動すると、おばあさんが一人でタンスを担ぐぐらいの力を発揮することができる。それは全身から生まれる力である。「呼吸力」は人間が本来持っている、全身から生まれる力であり、自在に発揮できるはずなのである。人間の体というのは、本来すごい力を生み出すようにできている。筋力はいくら鍛えても自然に萎えてくるが、「呼吸力」は正しい修練を積み重ねている限り、年齢には関係なく、いくらでも発揮することができる。
これからも、「呼吸力」を発揮できるような体とモチベーションを維持し続け、体の続くかぎり合氣道を続けていきたい。
平成30年2月
公益財団法人合気会公認道場 神氣館
北村孝司指導員(合気道四段)
軸
人間は直立二足歩行ができる動物であり 軸足の交代により歩行している動物である。
一般的に両足を地に着けて左右へ同時に体重をかけると一番安定すると思われがちだが、次の動作に移る際はまずどちらかの足に体重を移動して軸足を確立してから他方の足で動きに入るため、その分一瞬遅れることになる。そればかりか、その初動が不能となる状況も起こりかねない。
はじめから片足に軸を置くことで、遅れることなく次の動作、すなわち非軸足の置き換え・踏み換えに移ることができる。また、軸足を確立すれば体軸が直立し、最大視野を保つ目付が可能となる。そこで両手を最大現に働かすことができるわけだ。
軸足の膝を曲げることで腰が降りて体は支えやすくなるから、重心がその直上に置かれる。さらに、軸足の対側の足を同時に延ばすことで直立した体軸を安定させることが出来る。また、曲がった膝はバネとなって静止の次に一瞬にして伸展し、対側の足へ軸交代することができるから、安定性と変化を同時に内在できるわけだ。それが軸足の確立ということである。
合気道ではいくつかの要素を組み合わせて相手に技をかける。その一つに軸足の確立、軸足の交代がある。軸足交代によって受けと一体になり、取りが安定した直後に軸足交代を連ねて技をかけることになる。つまり、相手の軸に近づき、結びによって相手の軸を崩し、自身の軸を崩さず次の軸足交代を行って技をかける。 又は、自分の軸に相手を引き寄せ、相手の軸を崩し、軸足交代によって技をかける。
技をかけたときの軸足交代においては、一瞬両足に体重が分かれて体軸の位置が不安定な状態となるものの、後方の足を前方の足に引きつけることで二足が一本の軸足となって体軸が確立し、同時に手の働きが完結してすぐに次の動作へ移行できる。これは残心の動作による姿勢と教えられている。
相手に技をかける稽古では、常に片方に軸を置くことが必要である。
本来であれば技をかける=気を伝える、となるが、私自身は合気道を気の道と言えるだけの理解、体得ができていないため、技をかけると記載させていただいた。
先日、和己(初段)と話す機会があり、合気道とはどのような武道か、と友達によく聞かれることがある、とのことであった。もし私が問われたならどう答えるか?と考えてみたが、結局合気道の習熟度にかかわってくることになる。そして、どの部分のどの動作を繰り返し稽古しているのか、と日々意識するうちに自身の習熟度が増すことに気付いた。
1年前に稽古で着目していたことが今は無意識に動作できるようになり、しかもそれを相手によく伝えようとすれば、次に意識することが自然と見つかる。
毎年自らに、合気道とは? と問い、その1年は自身の理解・体得度合いを確認しながら稽古に取り組んでいきたい。
軸足の交代、二足歩行が出来る限り、合気道を続け、後進へ引き継ぎたいと思っている。
(公財)合気会公認 神気館 武居 工(合気道初段)2019/10/21
林 振作さん初段、高谷文彰さん弐段を道主から允可されました。 令和元年6月15日
令和元年6月15日
令和元年9月29日 場所:豊中市武道館ひびき 65団体 491名参加
令和元年11月9日 冨田泰光弐段と参加